解放区

言葉として、記録として

移行します

noteへブログを移行します。 今後は note.com コチラをご覧ください! 読んでいただきありがとうございます。

自分という色彩

脈絡のない話をする。

詩 1 2020/05/23

「断章」 生れた街の突堤の下には 星空とどこまでも青く昏れる ぼくの内部。 夢は細胞から発生するんだろうか、 あるとき、 きみが口にした一節の謎は いまもまだぼくの海に浮かんだまま ただ、光の射さない暗礁のごと 事象として「過去」の葬列に繰り入れら…

創作短歌・五首

自選短歌五種ということで、折に触れ作った短歌を公開します。正直アンマリ上手くないです。僕は人に歌を見せるとか、創作を見せるとか、そういうことをしてこなかった人生なので、凝り固まった一元的言語観なのです。それを研ぎほぐしたいと思っているので…

夜霧のさき

閉塞感と疲労。バイトが短縮で普段より三時間早く終わる。楽になるかと思ったがそんなことはない、むしろいつもより忙しなく時間は過ぎていき、文頭の二つのものを抱えて家に帰る。 一人暮らしは気儘な自由が許されているが、孤独を知るのにも良い機会だと思…

替わらない証

皆さんにとって、書くことはどんな意味を持っていますか。 書くこと、国語の学習指導要領(文科省が出してる方針的なやつ)にも、欧米圏のカリキュラムにも必ず入っている「書くこと/Writing」という項目。と、いうことは書くことというのは実際的に社会にお…

文化の灯を守れ

人間の健康に本質的に作用しているのは、文化である。食生活、睡眠、スポーツ、他者との友好的な関わり、これらすべてに作用しうる基盤的な存在が、文化という総体だ。裏を返せば、文化は多くの事柄を包摂しているが、社会的な人間同士の関わりというのは文…

青春ってさ

他愛もないことを 前回の更新からはや二か月半、世界は結構大変なことになっているのは皆さんの知るところでもあるだろう。人の自由な移動と行動が規制され、以前より”気を遣う”ことが求められるようになった。デマも流行し、生活必需品の不足も問題となった…

きょうの短歌 vol.6

こんにちは。静かな夜です。今日は厳冬といった感じで、自転車で走ると頬を切る風が冷たく、痛々しく吹いてきます。広島の山奥の容赦のない寒さに、大学も心なしか閑散としていたように思います。 きょうの短歌は、抒情的でありながら、感覚派ともいえるもの…

きょうの短歌 vol.5

一度帰省して、広島に戻ってきてから、時間がゆったりと流れているというか、以前よりも精神の充足が得られているような気がしています。働くことも、勉強することも、料理をすること、暮らしの挙止の折々を大切にゆったりと歩んでいる実感があります。皆さ…

カズオ・イシグロ『日の名残り』所感

老執事スティーブンスが、栄華在りし日の「ダーリントン・ホール」を回想するお話。土屋政雄氏による訳本を読了。スティーブンスの執事論、父親から感じ取った真の「品格」の思わしき姿、女中頭ミス・ケントンとの淡い関係、当時の社会状況など、非常に要素…

きょうの短歌 vol.4

こんにちは。三日坊主の僕ですが更新四日目に差し掛かりました。明日は雹でしょう。短歌との出逢い、そして人との出逢いは劇的な分水嶺であると形容したいような、そんな夜です。

きょうの短歌 vol.3

こんにちは。ネットの世界に夜は訪れないと思っているので、基本的に挨拶はこんにちは、とかおはようございます、とかにしています。実家に帰省したる学生のいたずらに過ごしける様、いとわろし。という感じの生活を送っています。個人的にはすることのない…

きょうの短歌 vol.2

こんにちは。夜は本格的に寒いですね。うちは未だに石油ストーブです。今も上に置いた薬缶が心地よいリズムで沸騰しているような音を立てています。

きょうの短歌 vol.1

あけましておめでとうございます! 今年の目標は、本を百冊読むこと(これは、大学一年以来の挑戦)と、一日に一つ短歌を読み込むこと。自分で詠むのとは別に、しっかりと良い短歌を味わうことです。

鈍考

広島から兵庫へ、大学と実家の関係の二つの都市をこの時期は往復することになる。俗に之を帰省と云ふ。苦学生である僕はお金がないので、一番安い手段である、在来線の各駅停車で七時間ほどかけて神戸まで帰省するわけだ。そして今日、12/31に帰省することに…

読書論①

読書をするということは、補完である。どういうことか。 言うまでもなく、読書というのは究極的に孤独で、内的な作業である。読書の効用は果たして、その一人称的作業のどこに位置しているのだろうか、と考えてみる。まずは、読書をするとき、私たちが読んで…

武者小路実篤『愛と死』 所感

お久しぶりです。長らく放置していたこのBlogですが、NZから帰国して時間ができたので書こうと思い立つ。今は日本の生活に再順応する時間を送っていますが、こういうのを逆カルチャーショック、なんて呼ぶそうです。ひえ~。

雜考6

Examが始まる。一学期の締めくくりである。もうすぐオークランドに来てから4ヵ月が経とうとしているが、勉強は依然として苦手である。

喪失の価値

昨日はじめて部屋に備え付けのヒーターをつけたら、埃の焦げる匂いが充満して参ってしまった。これは実感なのだが、今まで住んできた地域と季節が逆転していて、その中で”生活する”ということは、実に奇妙なことだ。

雜考5

カルチャーショックという概念がある。僕はそれについて少し誤解していたようだから、ここにその覚書をしておく。

雜考4

ここに来て二か月が経った。月並みな叙述だが、本当に一瞬のように感じられる二か月だった。この二か月で、おそらく僕は人生において最も変化したと思う。それはもちろん外見的な変化でなく、精神的なものだ。

幻を駆る

殊に英語を話していると、自分は不能感を感じることがよくある。自分には考えがあり、その詳細な部分まで英語では描き切ることができない、という種の不能感であり、閉塞感。

平成最後の日に寄す

感慨は少々乏しいが、振り返る意味はあるだろう。 平成という時代が終わるらしい。このようなお祭りムードの時節に日本にいないのは痛恨だ。この目で社会がどのように動くのか、天皇の生前退位による元号の変化を見たかった。このまま歴史の節目に立ち会うこ…

雜考3

夜も更けてこちらは午前三時になります。朦朧とした思考で、拙筆を。 言語について。 「どういう状態になれば、英語をマスターしたと言えるだろうか」という質問に、友達は「その言語の『笑い』(comedy)が分かったときかなぁ」と答えた。その友達はニュージ…

雜考2

日本にいる友達から、電話で「写真を見る限り、最近生き生きしているね」という意の言葉をもらった。何故かはわからない。ここにきて特段表情や生活習慣を改めたわけではない。だが、思い当たるとすれば、ひとつここで棄てた意識があることだ。それは、「人…

Road trip to Rotorua

Kia ora! おはようございます。 Kia oraは、マオリ語でのWelcomeで、ニュージーランド全体でよく使われる出会いの挨拶です。今日は天気も良好、よき旅日和となりまして、Rotorua, HamiltonまでのRoad Tripをしてきました。 レンタカーを借りて行く訳ですが、…

雜考1

眠れないので、今考えていることを書きます。ブログらしい使い方でしょうか。 ここ数日、僕(一人称はフォーマルな時以外は「僕」にしようと思う)を悩ませるのが「時間」への意識だ。かいつまんで言うと、今の状態が永続しないという事実への鬱屈、あるいは…

翻訳事始―詩の言葉から

初めまして。自分の文章を人に見せるのは、やはり気恥ずかしい気もします。今回はまじめに、翻訳について、詩について、考えていきたいと思います。 日本と季節が逆なので、冷え込んできました。ニュージーランドに来て、大学で日々たくさんのことを学んでい…